旦那の失業で住宅ローンが払えない場合の対処法・滞納を続けるリスクとは?

夫婦

新型コロナウイルス感染拡大の影響による景気の悪化に伴い、収入が減少する人は少なくありません。中には「夫が失業し、世帯の収入が半分になった」「収入がゼロになった」という方もいらっしゃるかと思います。

このような場合、大きな問題となるのが住宅ローンの返済です。住宅ローンの返済が難しい状況が続き、滞納したまま放置しておくと、最終的には家を失う可能性があるため、早急に対策する必要があります。

この記事では、住宅ローンの契約中に夫が失業した場合の対策について解説します。

1.旦那が失業したら最初にやること

旦那様が失業した後に、貯金があるからといって状況を放置しておくことは危険です。まずは、失業直後に取れる対策を打ち、現状を正しく把握する必要があります。

旦那様の失業後にやるべきことについて具体的に説明します。

(1)失業給付の申請をする

フルタイムで働いていたのであれば、多くの場合、雇用保険の失業給付の対象となります。求職活動をすることを条件に、一定期間、手当を受け取れるため、家計のダメージ減少のためにも手続きをしておきましょう。

失業給付の基本手当の金額は、離職前の6か月間の賃金から日額を算出し、そのうち45%から80%が支給されます。受給可能期間は、離職の背景や状況に応じて90日から360日です。失業給付を受けるためには、旦那様本人が離職票を持参し、最寄りのハローワークで申請を行う必要があります。

(2)失業による家計の変化を理解する

旦那様の失業により、家計がどのように変化するのか理解しておく必要があります。具体的には、毎月の収入と支出を整理し、どの程度の赤字になるのかを把握しましょう。

この作業をすることにより、毎月いくら不足するのか数字で管理できるようになるため、適した対策を検討しやすくなります。

(3)今のままで返済を続けられる期間を把握

毎月の赤字額が把握できたら、貯蓄額などを考慮し、今のままで何か月間住宅ローンの返済を続けられるか計算してみましょう。これが、現状のタイムリミットとなります。

この作業は、いつまでに状況の改善が必要かを理解することが目的です。夫に再就職してもらうにせよ、自分の仕事を増やすにせよ、目標は必要です。節約や自分の副業などで家計を延命させられる場合、その分も考慮しておきましょう。

(4)現在の住宅ローン残高を確認

現在の住宅ローン残高を確認します。これは、万一、家の売却が必要になった際に、売却代金で完済できるかどうか知るために必要です。

住宅ローン残高は、金融機関のWEBサービスから確認できます。また、窓口で問い合わせる、残高証明書の発行を受けるなどの方法で確認することも可能です。

2.旦那の失業で住宅ローンを払えない場合は?

旦那の失業により、住宅ローンの支払いが難しくなった場合、どのように対処すればよいのでしょうか。具体的な対処法を説明します。

(1)返済方法を見直せないか金融機関に相談

まずは、返済方法やスケジュールを見直せないか、金融機関に相談してみましょう。住宅ローンを扱う金融機関は、コロナ禍の経済悪化に対し、返済相談に柔軟に対応するよう金融庁から指導を受けています。支払いの猶予を受けられることも多いため、まずは問い合わせてみてください。

救済措置の方法はさまざまですが、一定期間元金を据え置く、月額を抑える形で計画を見直すなど、毎月の負担が軽くなる返済方法に変更してもらえる可能性があります。

(2)節約で乗り切れないか検討する

ご自身が働いている場合など、毎月の赤字額が少ないケースでは、節約で乗り切れることもあります。

例えば、外食が多く、食費がかさんでいる場合、冷凍食品やミールキットを利用することで、手間をあまり増やさずに食費を抑えられます。

他にも、保障の重複している保険があれば一部を解約する、スマホの大容量プランを解約して自宅に光回線を導入するなど、さまざまな節約方法が考えられます。

家庭によって適した方法は異なりますが、月数万円の節約効果が出ることもあるので、試してみてください。

(3)最終的には家の売却を考える

旦那様の失業による家計へのダメージが大きく、節約や返済猶予では改善が見込めない場合、最終的には家の売却が必要になることもあります。住宅ローンの滞納に至るケースでは、その状態が長期化すると最終的には自宅を競売にかけられてしまうためです。

競売にかけられると、相場より大幅に安い価格で自宅を売却されるため、残債が多く残り、生活の立て直しが難しくなります。そのため、競売にかけられる前に、より有利に自宅を売却できる方法を検討することが大切です。

3.失業で住宅ローンを払えない場合の売却方法

競売よりも有利に自宅を売却する方法について説明します。

(1)住宅ローン残高より高く売れるときは通常売却

家の売却価格が住宅ローンの残高を上回り、売却により住宅ローンを完済できる場合、通常の不動産売却手続きにより自宅を売却することが可能です。

この場合の売却方法として一般的なのは、不動産仲介サービスを利用した不動産市場での個人間売買です。業者の買取りサービスを利用する場合と比べて時間がかかることもありますが、高く売れる傾向にあります。

まずは不動産仲介会社に査定を依頼し、おおむねの売却価格を調べることから始めます。インターネットの一括査定サービスを利用すると、複数社に簡単に査定を依頼できるので便利です。

(2)価格が住宅ローン残高より低い場合は任意売却

住宅ローンの残高が家の売却価格を上回るオーバーローン状態の場合、手持ちの資金で不足分を補い、住宅ローンを完済して抵当権を抹消しなければ、一般的な売却はできません。

オーバーローン状態の場合、競売を回避するためには、任意売却という方法で売却することになります。

任意売却とは、債権者と交渉して同意を得た上で、競売以外の方法で売却することをいいます。競売より高く売れることが多く、所有者にとって負担の少ない売却方法です。

ただし、タイムリミットがあるため、早めに着手する必要があります。

任意売却の詳細については以下の記事にまとめていますので、参考にしてください。

関連記事:任意売却のメリットとデメリット・成功率を上げるポイントも解説

4.夫の失業後に住宅ローン滞納を放置するのは危険

夫の失業により住宅ローンの支払いが困難な状態に陥っても、「しばらくすれば再就職できるだろう」などと考えて、特に対策をすることなく放置する方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、既に住宅ローンを滞納している場合、その状態を放置するのは危険です。その理由について説明します。

(1)家が競売になる理由

住宅ローンの滞納が長期間続くと、自宅が競売にかけられてしまいます。

自宅を購入する際に利用する住宅ローンの契約では、債権者である金融機関により、自宅に抵当権が設定されます。抵当権とは、債権が回収できなくなったときに不動産を売って代金を回収する権利のことです。つまり、自宅を売却するのは契約で保護された債権者の権利なのです。

しかし、たとえ債権者であっても無条件で他人の家を売却できるわけではありません。そのため抵当権を実行する際は、裁判所の許可を得て、裁判所の指定する方法(この場合は裁判所主催の競売)でのみ売却できます。

そのため、住宅ローンを滞納したまま長期間放置していると、裁判所から競売開始決定通知書(競売が開始されたことを所有者に通知する通知)が届くことになります。

参考記事:競売開始決定通知書とは?無視した場合のリスクと対処法を解説

(2)競売開始後の流れ

裁判所から競売開始決定通知書が届くと、どのような事が起きるのでしょうか。

競売開始後の流れについて順を追って説明します。

①現況調査の実施

競売の開始が決定してしばらく経つと、裁判所の職員が自宅を訪問して現況調査を行います。現状調査は、不動産の状態や住民の状況を調べ、参考価格を設定するために行われるものです。裁判所の職員が自宅を訪問するのを、ご近所の方に目撃されてしまうかもしれません。

②競売物件専用の情報サイトへの公開

競売では、物件の情報を外部に公開して参加者を募るため、競売物件専用の情報サイト(BIT)に家の情報を公開します。

BITには、インターネット環境さえあれば誰でもアクセスすることができます。サイト上では、所有者の氏名以外の、家のあらゆる情報が写真付きで公開されるため、自宅を知っている人に見られて経済状況を推察されてしまう可能性もあります。

③売却後は強制退去させられる場合も

競売で家を売却した後に、期限までに退去しないと、強制的に退去させられる可能性があります。強制執行になると、裁判所の職員が自宅を訪問し、荷物の運び出しを行います。

引っ越し先が見つからないなどの事情があっても、一切考慮してもらえません。

5.まとめ

旦那様が失業したら、まずは現状を把握すること、家計の限界を知ることが大切です。タイムリミットが明らかになれば「いつまでに解決すべきか」が浮き彫りになるため、対処しやすくなります。

家計の回復が難しい場合、家の売却も視野に入れる必要があります。住宅ローンを払えない状態を放置すると、いずれは競売で家を失うことになるため、早めに住宅ローン滞納問題に詳しい不動産会社に相談することが大切です。

当社は、住宅ローン滞納問題を専門的に扱う不動産会社です。ご相談者様のご希望や状況を丁寧にお伺いした上で、最適な解決方法をご提案します。「旦那が失業したために住宅ローンを払えなくなったけれど、今の家に住み続けたい」「競売だけはなんとか回避したい」など、さまざまなご相談に対応しておりますので、お気軽にご相談ください。

こちらでは、当社での相談から解決までの流れを紹介していますので、参考にしていただければと思います。

参考URL:相談から解決までの流れ

寺島 達哉
寺島 達哉

クラッチ不動産株式会社主任。一般社団法人住宅ローン滞納問題相談室相談員。帝塚山大学を卒業後、不動産賃貸仲介会社を経て現在に至る。何らかの事情で住宅ローンの返済が困難になった方にとっての最善の解決(任意売却・親族間売買・リースバック等)に向けて日々奮闘中。
所有資格:任意売却取扱主任者/宅地建物取引士/相続診断士/賃貸不動産経営管理士
監修者: 寺島 達哉

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